小林茂×takram design engineering「『ものづくり』と『ものがたり』の未来を探る」

――『フィジカルコンピューティングを「仕事」にする』(ワークスコーポレーション)
『ストーリー・ウィーヴィング』(ダイヤモンド社)刊行記念トークイベント――

イベント内容

みんながマスを向いていた大量生産・大量消費の時代が終わり、個々の嗜好がさまざまに向かう現代。また、技術の進歩により本当にさまざまなデバイスが身のまわりにあふれ、私たちを取り巻く商品や広告がこれまでの一方向性のものとは違ってきています。デザイナー、エンジニア、プランナーなど、ものづくりに携わる方々は「いま何を作ればいいのか、これからのものづくりの手法とは?」という問題に直面しているのではないでしょうか。

2011年秋に刊行された、新しいものづくりにフィーチャーした『フィジカルコンピューティングを「仕事」にする』(ワークスコーポレーション刊)、『ストーリー・ウィーヴィング』(ダイヤモンド社刊)の刊行を記念したこのトークイベントでは、デザインや製品開発に関わる人だけではなく、より広い意味で「ものづくり」に携わるさまざまな分野の人々に役立てていただけるよう、「新しいものづくり、新しいものがたりの形」をテーマに、岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー[IAMAS]准教授小林茂氏、takram design engineeringの田川欣哉氏と渡邉康太郎氏、そして参加者のみなさんととも考えていければと思います。

展示内容

トークイベントに先んじて1月16日(月)から、takram design engineeringが手がけたプロジェクト(「ものがたりとものづくり」ワークショップ/ 「Furumai」/「OVERTURE」/「MUJI NOTEBOOK」など )のプロトタイプおよび関連資料、小林氏が開発を手がけたGainer、Arduino Fioのプロトタイプ、ワークショップの資料などの展示を、青山ブックセンター本店にて同時開催いたします。さまざまなプロジェクトの資料が展示されるこの機会に、ぜひ足をお運びください。

日時:2012年1月16日(月)~1月31日(火)最終日は19時までとなります。
会場:青山ブックセンター本店内ギャラリー

プロフィール

小林茂

岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー[IAMAS]准教授。1993年より電子楽器メーカーに技術者およびシンセサイザーのサウンドデザイナーとして勤務した後、2004年7月よりIAMAS。主な作品にプロトタイピングのためのツールキット「Gainer」「Funnel」「Arduino Fio」。著書に『Prototyping Lab』『+GAINER』など。2008年にIPA(情報処理推進機構)よりスーパークリエータに認定。受賞はred dot award: design concept 2011など。

田川欣哉

1999年東京大学工学部機械情報工学科卒業。2001年英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート修士課程修了。
主な作品に親指入力機器「tagtype」、レーザードローイングツール「Afterglow」、iOS アプリ「MUJI NOTEBOOK」などがある。
2007年Microsoft Innovation Award 最優秀賞、独red dot award: product design 2009など受賞多数。

渡邉康太郎

慶應義塾大学SFC卒業。最新デジタル機器のUIから、国内外の美術館やギャラリーで展示するインタラクティブなインスタレーションまで幅広く手がける。「ものづくり」と「ものがたり」の両立(コンセプト構築と試作設計プロセスの同時進行)をテーマにした講義講演、企業向けのコンセプト開発プロジェクト等多数。代表作に、NTTドコモ「iコンシェル」のUIデザイン、超撥水加工した皿のインスタレーション「ふるまい」、東芝初のミラノサローネ出展のライティングインスタレーション「OVERTURE」などがある。2006年、経産省 Vulcanus in Europe プログラム国費奨学生。2009年、東京都とスウェーデン芸術助成委員会のプログラムによりストックホルムに招聘、制作活動を行う。独red dot award: product design 2009など、受賞多数。

 

書籍紹介

『フィジカルコンピューティングを「仕事」にする』

本書は、Webブラウザの中にとどまらないさまざまな体験を提供する、いわゆる「インタラクティブコンテンツ」について、先進的な取り組みをされているみなさんの成果やプロセスをケーススタディとして紹介することで新しい領域の可能性を感じてもらおうというものです。最初のパートでは、デザインとエンジニリングという2つの領域の双方を活動領域としているtakram design engineeringに彼らの手法を語ってもらいます。次のパート「チュートリアル」では、マイクやカメラ、人の動きをとらえてより自然なインターフェイスを実現するWiiリモコン、Kinect、センサやアクチュエータとつなげられるArduinoを扱い、Webブラウザの外に出るためにどんな方法があるのかを紹介していきます。次のパート「ラボ」では、チュートリアルよりも大規模で実案件に近いプロジェクトを題材に、基本から応用へどのように展開していくのかを紹介します。そして、最後のパートで紹介するのは、こうした変化を敏感にとらえ、さまざまな角度から実案件として取り組んできたWeb制作会社(イメージソース/ノングリッド、面白法人カヤック、チームラボ)のケーススタディです。デバイスを使ったものづくり、表現の可能性、ビジネスとする上での数多くの疑問や懸念、本書では、さまざまな角度から探求しています。新しい体験を作り出す、新しいものづくりのための、これまでにない1冊です。

定価:3,990円(税込み)
発売中
ISBN 978-4-86267-113-4
ワークスコーポレーション http://www.wgn.co.jp/

『ストーリー・ウィーヴィング』

複数人のチームでクリエイティブな仕事を進めていく上で見過ごされがちな、「コンセプトの落とし穴」とは? クリエイティブな仕事を阻害するものは何か? …従来型のコンセプトは、往々にして「変更不可能なマニフェスト」か「後付けのPRストーリー」となってしまうことが多い。「ものづくりとものがたり」の相互作用によって、その不都合をいかに解決するか? ストーリー・ウィーヴィングとは、「プロジェクトの初期に設定したコンセプトをその後も柔軟に練り直し続け、よりよいものに洗練させていく」手法である。本書の前半は、ストーリー・ウィーヴィングの方法論についての概説。後半は、実際に企業のインハウス・デザイナーたちがその方法論を用いて制作した7つのプロダクトの作品集と、その製作過程の記録となっている。第一回である本作品集のテーマは「雨」。21人のデザイナーが7つの雨にまつわるプロダクトをデザインした。

定価:1,000円(税込み)
発売中
ISBN 978-4-478-01632-9
ダイヤモンド社 http://www.diamond.co.jp/